オガワ タケシ
OGAWA Takeshi
小川 健 所属 専修大学 経済学部 専修大学大学院 経済学研究科 職種 教授 |
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発表年月日 | 2019/10/26 |
発表テーマ | 非譲渡性漁獲枠の各主体配分の不当性とその打開に向けて |
会議名 | 北日本漁業経済学会第48回大会・宮城県仙台市大会 |
主催者 | 北日本漁業経済学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | 東北大学・農学部青葉台(宮城県仙台市) |
発表者・共同発表者 | 小川健 |
概要 | 環境方面では温室効果ガス等で見られる譲渡可能な枠は、環境経済としては有名な解決方法ではあるが、少なくとも漁業の世界では(国内での譲渡可能な漁獲枠ITQは存在しても)越境的な漁獲枠は殆ど無い。譲渡できない漁獲枠IQを経済学的に正当化できる状況が本来は必要となる。そのためには交渉決裂した場合の世界の状況である交渉決裂点を基に、ナッシュ交渉解などによって正当化することになる。現実にはこの交渉決裂点に制限前の各国の漁獲量が一致していることを想定して、削減が進められることになる。部分均衡などではクールノー・ナッシュ均衡などを想定すればそうした交渉決裂点がありそうに思える。しかし、本研究ではこうした交渉決裂点となる各国が非協力的に自国の経済厚生を最大化する内点解的な漁獲量を実現する交渉決裂点が一般均衡では存在しえなく、必ずどこかの国が特化生産することが明らかになった。このため、通常の譲渡不可能な漁獲枠の各国配分は前提から崩れて妥当性を持ちえないことが明らかとなった。本研究ではその打開策として更に、漁獲をしていない国に交渉参加させることでこの交渉前提が崩れる部分が回避できる可能性まで明らかにした。 |
researchmap用URL | http://njfes.sakura.ne.jp/nl191010_no115.pdf |