シマネ カツミ   SHIMANE Katsumi
  嶋根 克己
   所属   専修大学  人間科学部
   専修大学大学院  文学研究科
   職種   教授
発表年月日 2014/10/25
発表テーマ 失われる記憶と編集される記憶――ユダヤ人虐殺にかかわる展示 から
会議名 2014年度日仏社会学会大会
主催者 日仏社会学会
学会区分 全国学会
開催地名 関西学院大学西宮上ヶ原キャンパス
概要 概要
第二次世界大戦中におけるユダヤ人などの大量虐殺は、ヨーロッパ諸社会に沈殿する拭い去ることのできない忌まわしい記憶である。先の大戦から約60年を経てベルリンには「虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」(および資料館)が開設され、この問題にたいするドイツ人の複雑な心情と政治的な葛藤が垣間見える。筆者が訪問したフランスの博物館(「レジスタンスと強制移送の歴史センター」(リヨン)や「アンバリッド」(パリ)では、ユダヤ人の強制移送に関する展示はさらに微妙である。勝利者の栄光の記憶と迫害加担者としての贖罪が奇妙な形で同居しているように見える。歴史博物館はその国民にとっての「記憶の場」である。しかしそれは何を記憶し、何を忘却するかについての政治学の結果でもある。