ハセガワ サトシ
HASEGAWA Satoshi
長谷川 聡 所属 専修大学 法学部 専修大学大学院 法学研究科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2008/05 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
標題 | コリンズの社会的包摂論―差別禁止法との関係に着目して |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 労働法律旬報 |
巻・号・頁 | (1672),18-25頁 |
概要 | この論文は、主にイギリスにおける社会的包摂概念の特徴を踏まえ、ヒュー・コリンズの労働法学の場における社会的包摂論が有する特徴や問題点、日本法への示唆を、この概念の視点が最も反映されやすい領域の一つである差別禁止法との関係において論じたものである。社会的包摂が格差などの問題対象を多次元的に把握することに特徴のある概念であり、「第三の道」の理論との親和性からイギリスにおいて積極的に活用されてきたこと、コリンズはこの概念が両面的な差別禁止や直接差別における正当性の抗弁の原則否定に疑問を提起するなど、差別禁止法の再構成を示唆するものと評価するが、排除と非排除の区別、法的に認められる片面的な優遇取扱いの範囲等に解決すべき課題が残されていること、この概念は日本では市民法上違法とされてこなかった雇用形態差別等の問題に取り組む際の新たな視点になりうることを指摘している。 |