ハセガワ　サトシ   HASEGAWA Satoshi   長谷川 聡    所属   専修大学  法学部    専修大学大学院  法学研究科    職種   教授
言語種別	日本語
発行・発表の年月	2004/11
形態種別	研究論文（学術雑誌）
標題	障害者に対する使用者の「調整義務」の範囲
執筆形態	単著
掲載誌名	労働法律旬報
巻・号・頁	(1587),12-15頁
概要	この判例研究は、イギリス障害者差別禁止法が使用者に課している障害者が被る不利益を一定限度で取り除く調整義務の範囲について貴族院として初めて判断したArchibald v. Fife Council ([2004] IRLR 651 HL)を分析したものである。この判決が、労働契約に明記されていないが当然に予定されていると解される条項によって障害者が不利益を被ったときも調整義務が発生すること、締結されている労働契約の範囲を超えて配転などの調整措置を講じることも義務づけられること、障害者を一定限度で優遇することが障害者と障害者でない者との実質的平等につながり、障害者差別において性差別や人種差別とは異なる解釈原理が存在することを明確にした点に意義を有しており、今後この判決の枠組みの下でいかなる範囲で調整措置を講じることが求められるかが課題になることを指摘している。