シガ ミワコ
SHIGA Miwako
志賀 美和子 所属 専修大学 文学部 専修大学大学院 文学研究科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2007/11 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
査読 | 査読あり |
標題 | 「労働争議における植民地政府の役割―1918-33年マドラス州の場合」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『アジア経済』 |
巻・号・頁 | 48(11),2-25頁 |
概要 | 植民地支配者の行動が植民地化された者の意識や認識によって制約規定されることを例示する論文である。イギリス植民地政府は「公平な仲介者」を演じることによって自己正当化を図った。その結果、20世紀初頭の労働争議において、インド人労働者は、政府が労使を調停することを当然視した。民族主義者や共産主義者でさえ、政府の介入を義務とみなし、あるいは政府に期待する労働者の意向を無視できず、政府の調停を要求した。それゆえ政府は、労働運動に民族主義者や共産主義者が関与していても、徹底した弾圧策を採用できず、「公平な仲介者」像の維持のために、むしろイギリス人経営者に譲歩を求めざるを得なくなった。支配-被支配という二項対立では把握できない植民地支配の特質を明らかにした。 |