タカシマ ヒロユキ   TAKASHIMA Hiroyuki
  高島 裕之
   所属   専修大学  文学部
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2013/02/16
形態種別 研究発表ペーパー・要旨(全国大会,その他学術会議)
標題 (発表要旨)「有田・南川原窯製品の生産技術の背景‐江戸遺跡での出土状況と合わせて考える‐」
執筆形態 単著
掲載誌名 近世陶磁研究会『江戸の武家地出土の肥前磁器‐罹災資料と初期色絵・鍋島・柿右衛門‐』
巻・号・頁 212-229頁
概要 研究会のテーマに合わせ,過去の拙稿(髙島2010「江戸遺跡出土の有田・南川原産磁器」,2011「「柿右衛門」と有田・南川原窯」)を基に,その後の知見を加えて再構成を行なった。17世紀後半の南川原窯製品のスタイルは,有田磁器の規範的な役割も果たしている。そのスタイルは,「柿右衛門様式」と呼ばれているが,生産技術の背景を整理すると,「南川原山様式」と呼ぶ方がより適切であると考えた。この窯場で洗練されたのは,大名屋敷の御殿空間で実用される皿,猪口などにみられる高品質な「揃い」製品を作るための技術である。17世紀後半における,この窯場の国内最大の消費地は,江戸の武家地であった。中でも色絵を伴わない乳白手(にごしで)白磁製品は,国内向きの製品として位置付けることが可能である。