イナダ ジュウイチ   INADA Juichi
  稲田 十一
   所属   専修大学  経済学部
   専修大学大学院  経済学研究科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2021/03
形態種別 研究論文
査読 査読あり
標題 急拡大する中国の対外経済協力とその「規範」の変容可能性-ミャンマー・ミッソンダムの事例を中心に
執筆形態 単著
掲載誌名 専修大学・社会科学年報
掲載区分国内
出版社・発行元 専修大学・社会科学研究所
巻・号・頁 (55),29-48頁
総ページ数 20
概要 中国の援助や投資が拡大する中で、進出先で住民の反対や巨額の債務が問題となり事業が中断するケースが増えており、ミャンマーのミッソンダムの事例は、その代表的な事例の一つである。その背景には、相手国の民主化や政変といった事情も反映している。本稿第1節の結論は、中国当局もそうした現実に直面して、ようやく、経済協力事業にあたって住民対策や汚職対策、社会的責任などを重視するようになってきたようにみえる、というものである。第2節では、より広く中国の援助や投資にあたっての政策や姿勢の変化を、1980年代以降に生じた日本の援助規範の変容と比較しつつ、それを中国の経済協力の「リベラル化」ととらえ、その変化の要因を説明する幾つかの仮説を提示した。本論は、ミャンマーのミッソンダムの事例を手がかりに、中国の経済協力に際しての環境社会的配慮などの「規範」の変容の可能性に焦点をあてて論じたものである。