オオクボ ユズル   OKUBO Yuzuru
  大久保 譲
   所属   専修大学  文学部
   専修大学大学院  文学研究科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2008/12
形態種別 学術書
標題 『危ない食卓』
執筆形態 共著
掲載誌名 新人物往来社
巻・号・頁 9-84、86-112頁
著者・共著者 横山茂雄
概要 担当:「近代イギリスの食をめぐって」(横山茂雄・南直人との討議)、「食の中の毒」 概要:19世紀中盤のイギリスにおいて、食品偽装をめぐる言説と文学作品がどのように関わっていたかを分析した論文。前半では、19世紀半ばにイギリスの医学雑誌『ランセット』に連載された食品偽装(食品への有毒な添加物、不純物の入った食品など)を告発する記事を取り上げ、他の雑誌の同様な記事の存在にも触れながら、当時のイギリスの言説には「身体」「家庭」「国家」を外国産の「不純物=毒」が侵犯することへの恐怖が蔓延していたことを明らかにした。論文の後半では、この「食品偽装」言説と同時代に流行していたセンセーション・ノベルが、やはり同じように「身体」「家庭」「国家」をおびやかす外国の「不純物=毒」を描いていたことを指摘した。そのうえで、センセーション・ノベルの代表的な作家ウィルキー・コリンズの作品には、「毒」をめぐる一般的な言説とは異なり、外国に対するより開かれた視線も内在することを示した。