オカムラ ヨウコ   OKAMURA Youko
  岡村 陽子
   所属   専修大学  人間科学部
   専修大学大学院  文学研究科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2008/07
形態種別 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)
標題 知的能力に低下のない遂行機能障害者の特徴
執筆形態 単著
掲載誌名 専修大学人文科学研究所月報
巻・号・頁 (236),1-8頁
総ページ数 8
概要 本研究では、知的機能に問題はなく遂行機能に障害が生じている群の認知的特徴を明らかにするために、知的機能が平均以上である群と低下がみられる群の、WAIS-Rウェクスラー成人知能検査(WAIS-R)(品川・小林・藤田・前川,1990),WMS-Rウエクスラー記憶検査(WMS-R)(杉下 2001)、及びBADSの比較を行った。本研究における遂行機能障害者は、規則の変換に対応することは可能だが、問題が生じたときに場面に合わせ自分の行動を修正したり、最善の方法を探したりすることが難しいことが示唆された。記憶にも共通した傾向が見られ、「注意/集中力」が他の指標に比べて高く、「遅延再生」が「言語性記憶」「視覚性記憶」に比べて低く、注意力には問題ないが時間がたってから思い出す力に弱さが見られた。知的能力高群では他の検査に比べて組み合わせが低かった。特に「積木模様」と「組合せ」はともに構成行為を評価する課題であるにもかかわらず違いが見られ、知的機能が高いにもかかわらず、モデルがあれば問題なく取り組めても、プランニングが必要となる課題には取り組めないという対象者が存在することが明らかとなった。