タカシマ ヒロユキ   TAKASHIMA Hiroyuki
  高島 裕之
   所属   専修大学  文学部
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2014/09
形態種別 研究論文(学術雑誌)
標題 「江戸遺跡における明末以前の中国陶瓷―大型製品の受容に関する予察―」
執筆形態 単著
掲載誌名 日本貿易陶磁研究会『貿易陶磁研究』
巻・号・頁 (34),133-143頁
総ページ数 11
概要 江戸遺跡から出土する明末以前の中国陶瓷の大型製品について,類似資料との比較から生産年代を明らかにし,受容の背景について考察を行なった。青瓷の生産窯は中国浙江省竜泉窯で,鉢,盤,瓶,尊,罐などがある。青花白瓷の生産窯は江西省景徳鎮窯で,盤,盆(洗),梅瓶などの器種がある。これらは14世紀前半~15世紀中頃の生産年代を持つが,江戸における近世都市形成と共に,武家地の中で必要な道具として集められた。従来,生産年代がさかのぼる陶瓷器は「伝世品」,「骨董品」としての位置付けがされてきた。しかし大名屋敷内での保管場所も一様でないことから,例外なくその価値観をあてはめる必要はないと考える。むしろ道具として実用された「保管品」としての位置付けも,合わせて考えるべきである。