マツオ オサム   MATSUO Osamu
  松尾 治
   所属   専修大学  文学部
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 1995/04
形態種別 未選択
標題 「上野三碑考に見られる書としての新解釈」
執筆形態 単著
掲載誌名 全国大学書道学会『全国大学書道学会研究集録』
巻・号・頁 23-30頁
概要 上野三碑の書風は概して六朝時代の文字が基盤であると認識される場合が多い。しかし、それは『集古十種』をはじめとする江戸時代の模刻を中心とした研究に起因していると考えられる。明治時代以降、模刻ないし拓本による学書方法として継承されていったと推察される。そこで改めて日本・中国・朝鮮の金石や木簡等を資料とし、隋唐時代の文字の影響も視野に入れ、それら文字資料の文章構成や紀年の位置に着目し考察を試みた。総じて、日本金石の紀年の位置に関する書式の影響は、先ず五世紀末頃に文頭型が朝鮮から主にもたらされ、六世紀の後半より文末型が中国より伝えられたということができる。特に「多胡碑」の建てられた711年とは文化の流れとして、朝鮮風から中国風へ移れ変わる端境期にあたり書風も複雑なものになっていると考えられる。