ハセガワ サトシ   HASEGAWA Satoshi
  長谷川 聡
   所属   専修大学  法学部
   専修大学大学院  法学研究科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2003/02
形態種別 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)
標題 労働者によるディスクロージャーが保護するもの
執筆形態 単著
掲載誌名 中央大学大学院研究年報
巻・号・頁 (32),153-167頁
総ページ数 15
概要 この論文は、イギリス公益開示法の成立過程や特徴、既存の法制度との関係を検討し、日本における内部告発者保護制度の構築において留意すべき点を論じたものである。同法制定以前の判例法による解決の問題点を指摘した上で、同法が、労働者と使用者の意思疎通やこれに対する使用者の対応が不十分で防ぐことができなかった事故への反省を契機として制定されたこと、告発の主体を広く認めること、外部への告発ほど保護要件を加重することで内部で問題を処理するインセンティブを高める仕組みを有していること等の特徴を有しており、労使にとり内部告発が必ずしも望ましいものではなく、閉鎖的な企業風土も存在する等の点で問題状況が一致する日本にも採用可能な仕組みである一方、公益開示法が保護の対象とする「公益」概念には不明確な点が残されており、日本において同様に保護法益としての「公益」概念を分析することが問題になりうること等を指摘する