ミヤモト アヤ
MIYAMOTO Aya
宮本 文 所属 専修大学 国際コミュニケーション学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2006/12 |
形態種別 | 研究論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 「ヘレンの似姿:リチャード・パワーズの『ガラテイア2.2』における人間の再定義」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『ストラータ』 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | ストラータ同人会 |
巻・号・頁 | (20),101-118頁 |
著者・共著者 | 宮本 文 |
概要 | ゴーレムからロボットまで人造人間を扱った作品において、人造人間は人間の定義を明らかにする装置として機能してきた。心は人造人間と人間を分かつものとして人間の聖域と見なされてきた。しかしながら、人工知能を扱ったパワーズの小説『ガラテイア2.2』おいて、もはや心は科学技術の進歩によってその神秘性をはぎ取られ、身体の一器官である「脳」と同義語となり、人間の聖域ではなくなっている。サイバースペースの言説においては心と身体の地位が入れ替わることがよく起こるが、『ガラテイア2.2』ではサイバースペースの言説に話を沿わせながらも、心と体の二元論に思い出すことと語ることという補助線を引いて物語を展開させる。本稿では、サイバースペースにおける身体と心の言説を分析した上で、 記憶と語りということに注目しながら、パワーズがこの小説でどのように人間を 〈再〉定義しているのか分析する。 |