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カリヤ ヨシヒコ
KARIYA Yoshihiko
苅谷 愛彦 所属 専修大学 文学部 専修大学大学院 文学研究科 職種 教授 |
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| 言語種別 | 日本語 |
| 発行・発表の年月 | 2025/04 |
| 形態種別 | 研究論文 |
| 査読 | 査読あり |
| 標題 | 岐阜県郡上市水沢上の大規模斜面崩壊 : 地形・地質特性および1586年天正地震との関係 |
| 執筆形態 | 共著 |
| 掲載誌名 | 日本地すべり学会誌 |
| 掲載区分 | 国内 |
| 出版社・発行元 | 日本地すべり学会 |
| 巻・号・頁 | 62(2),56-64頁 |
| 担当区分 | 責任著者 |
| 概要 | 岐阜県郡上市に「水沢上の崩れ」 (Mizore Landslide : ML) とよばれる斜面崩壊地が存在する。従来, 史料に基づき1586年1月18日に発生した天正地震がMLの誘因とされてきたが, MLに関する野外の地形・地質記載は限られ年代測定もなされていなかった。筆者らはMLの地形判読を行い, 崩壊物質と堰き止め湖沼堆積物の記載と放射性炭素 (14C) 年代測定を実施した。その結果, 崩壊物質の表面には大規模斜面物質移動に特徴的な地形が存在し, 崩壊物質の内部には特有の破砕構造が発達することが判明した。崩壊物質の初期体積は2.6×107m3で大規模斜面物質移動に相当する。14C年代較正モデル暦年代は約95.4%の確率で1586年を含む。地形学・地質学的観点でも天正地震を誘因としてMLが生じた可能性がきわめて高いと結論できる。ただし1月16日に富山県で強い地震が生じたとされており, この地震とML形成の関係を検討する余地がある。 |