ミヤモト アヤ
MIYAMOTO Aya
宮本 文 所属 専修大学 国際コミュニケーション学部 職種 教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2003/03 |
形態種別 | 研究論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 「ユダヤ人であり続ける訓練—チャールズ・レズニコフの『歩く』、 『思い出す』—」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『地域文化研究 年報』 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻 |
巻・号・頁 | (6),213-234頁 |
著者・共著者 | 宮本 文 |
概要 | チャールズ・レズニコフの散歩詩は、ユダヤ的な「過去」と地続きになっており、断片的な記憶の「不連続な連続」を可能にする散歩という枠組みを使って、時空を自由に往来する。その中で「祖父の詩」や「祖父の名前」が忘れ去られたという過去が特権的に扱われていることに注目すると、レズニコフの「思い出す」という行為はもはや回復不可能なものを思い出すことだと言える。この「忘却を想起する」という型はユダヤの知恵とも一致するのでする。とすると、旧世界の記憶が忘却されゆくアメリカで生まれ育った詩人にとって、散歩をし、詩作をすることは「忘却を想起する」ことであり、すなわちユダヤの知恵の実践であり、ユダヤ人であり続ける訓練だったと言える。 |