ミヤモト アヤ
MIYAMOTO Aya
宮本 文 所属 専修大学 国際コミュニケーション学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2003/03 |
形態種別 | 研究論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 「『自己という現象』の自壊:カート・ヴォネガットの『母なる夜』と『スローターハウス5』を中心に」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『東京大学アメリカ太平洋研究』 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 東京大学アメリカ太平洋地域研究センター |
巻・号・頁 | 3,163-177頁 |
著者・共著者 | 宮本 文 |
概要 | 第二次大戦中、捕虜としてドレスデン空爆を体験したヴォネガットにとって、戦争を語る事はまた別の戦争を呼ぶというジレンマが常にあった。そのため、紋切り型からすり抜け、いかに戦争を語るか(語らないか)が重要な課題であった。彼の作品中、この試みが最も成功しているのが『母なる夜』と『スローターハウス5』である。両作品では、対照的な手法が用いられているが、物語るという行為そのものに懐疑の目を向け、その懐疑をつきつめることにより「自己の物語」を「自壊」という形で解体するという共通点が見られる。本論では「自己という現象」をヴォネガットが二作品でどのように扱い、どのような技巧によってそれを解体しているのかを分析する。 |