タカシマ ヒロユキ
TAKASHIMA Hiroyuki
高島 裕之 所属 専修大学 文学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2014/03 |
形態種別 | 研究論文 |
標題 | 「GRONINGER MUSEUMの中国・日本磁器」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 同成社『中華文明の考古学』 |
巻・号・頁 | 458-467頁 |
概要 | 2013年にオランダの研究者の金田明美氏にお世話になり,オランダ北部に位置するフローニンゲン博物館(GRONINGER MUSEUM)で,中国・日本磁器の調査を行なった。調査では17世紀中頃~18世紀前半の同じ外観を持つ中国,日本,ヨーロッパ産の陶磁器について,クリスティアーン・ヨルグ博士(Prof. dr. Christiaan J.A. Jörg)の特別の配慮により閲覧することができた。それら比較資料の製品模倣の関係を整理し,ヨーロッパとの交易の中での,有田の生産地としての実像に迫った。すなわち有田は中国の窯場と異なり,極め細かい直接注文に敏感に対応できた窯場であった。それは長崎出島オランダ商館の近隣にある有田の地理的環境が,大きく作用したのであろう。有田磁器が交易品として共存するためには,中国磁器と異なり生産量も限られることから,常に付加価値が求められたと考えられる。さらにアジア内で交易を行なっていた中国人が,有田磁器を長崎以外の港に運び,中国磁器の数量を補う形でヨーロッパ行きの船に積載したことも,遜色ない品質の製品生産から推測できる。 |