オカムラ ヨウコ
OKAMURA Youko
岡村 陽子 所属 専修大学 人間科学部 専修大学大学院 文学研究科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2024/03/15 |
形態種別 | 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要) |
査読 | 査読あり |
標題 | 展望記憶課題のパラダイム~実験室で測るVS日常生活で測る~ |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 専修人間科学論集 心理学篇 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 専修大学人間科学学会 |
巻・号・頁 | 14(1),25-30頁 |
担当区分 | 筆頭著者 |
著者・共著者 | 岡村陽子 |
概要 | 展望記憶とは予定や約束を実行するために必要な記憶であり,ある行為を意図し,タイミングよく想起することが求められる。展望記憶には,何か行うべき行為があったという意図の存在の想起とその内容がなんであったかという内容の想起の2つの要素が含まれる。こうした展望記憶課題には,課題を実行する環境に応じて,提示される単語を覚えながら特定のキー押しを行うことが要求されるようなEinstein型パラダイムの実験室課題と,実際の生活のなかでの展望記憶を確認する日常課題がある。また,想起のきっかけとして,「時間」「時刻」などをきっかけとする時間ベース課題と,発生した「事象」をきっかけとする事象ベース課題がある。実験室課題は日常課題に比べてさまざまな要因を統制することにより展望記憶を仮説検証的に検討することができるが,実験室課題は日常場面との近似性が低く生態学的な妥当性が低いことが問題となる。今後の展望記憶の研究では,展望記憶の構成要素やプロセスを明らかにすることが目的なのか,日常場面での展望記憶の困難を解決する方法を明らかにすることが目的なのかをよく検討し,研究の目的によって,これらの課題を使い分けていくことが必要と思われる。 |