オガワ タケシ
OGAWA Takeshi
小川 健 所属 専修大学 経済学部 専修大学大学院 経済学研究科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2017/11 |
形態種別 | その他 |
標題 | 譲渡不可能な漁獲枠の各国分配は国際共通魚価の資源で正当化し得るか |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 漁業経済学会ディスカッション・ペーパー |
巻・号・頁 | 7,1-9頁 |
総ページ数 | 9 |
概要 | 本稿では(共有資源など)国際的に共通価格(共通魚価)を持つ資源財に関する譲渡不能な漁獲枠(資源財収穫枠)を正当化するのに大前提となる、各国内点解で欲しがる漁獲枠に均衡が存在するかを、近経理論的に検証した。簡単化かつ偏りのない国家の目的としての経済厚生最大化を非協力的に考えて国家の希望する漁獲枠を決める場合、共通魚価を気にする限りでは各国内点解の均衡は存在しないことが示された。この結果は基本的に鮮魚など貯蔵が本質的に困難な場合に示すが、貯蔵可能な場合でも近視眼的な政府の場合には保持される。協力ゲーム等でのナッシュ交渉解でもこうした前提が満たされることは必須であり、一律比例的に漁獲枠を総漁獲量の削減に合わせて減らす場合にもこの前提が満たされる必要があった。これは譲渡不能な漁獲枠に関する正当化は通常難しいことを意味する。本稿ではこの結果が(関数形の一般化など)かなりの一般性を以て示されることが分かった。 |