イシカネ ヒロシ
ISHIKANE Hiroshi
石金 浩史 所属 専修大学 人間科学部 専修大学大学院 文学研究科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2014/03/15 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
査読 | 査読あり |
標題 | 情動ストループ課題による摂食障害研究の現状と課題 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 専修人間科学論集. 心理学篇 |
巻・号・頁 | 4(1),11-20頁 |
総ページ数 | 10 |
担当区分 | 最終著者 |
著者・共著者 | 長畑 萌
石金 浩史 |
概要 | 摂食障害は体重増加への恐怖,自己の身体に関する歪んだ認知,異常な食行動を主症状とする精神疾患である。さまざまな語を赤や青などの色のインクで書き,インクの色名を答えさせたときの所要時間を測定すると,摂食障害の患者では身体や食物などに関する語に注意をひかれるため,それらと関連しない語に比して色名呼称が遅れることが知られている。これまで多くの研究が行われ,診断の下位分類,BMI,入院期間,治療による症状の軽快などさまざまな要因により情動ストループ効果は異なるとされているが,研究により異なる部分が多く,統一された見解は得られていない。また摂食障害に関連する情動ストループは診断された患者のみでなく,健常な参加者によるアナログ研究においても確認されている。これについては摂食障害傾向の高低により異なり,プライミングをすることにより強められるとの見解がある。近年では予防のための情動ストループ課題の使用を目指した研究も試みられているが,まだ結果は安定していない。これまでの研究を概観した結果,情動ストループ課題を摂食障害の診断に用いることの有効性は疑問視されるが,その症状や病態を理解するためには有用であると思われた。 |