モリハラ ヤスヒト
MORIHARA Yasuhito
森原 康仁 所属 専修大学 経済学部 専修大学大学院 経済学研究科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2025/09 |
形態種別 | 研究論文 |
招待論文 | 招待あり |
標題 | 「想定をくつがえす国際人口移動と体系的移民政策の必要性」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『世界経済評論』 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 国際貿易投資研究所 |
巻・号・頁 | 69(5),24-30頁 |
総ページ数 | 7 |
概要 | 日本の外国人人口は想定をはるかに上回るペースで急増し,国の将来人口推計の前提を覆している。実際の年間純増数は 2023 年の仮定の 2 倍を超え,労働者数も過去最高を更新した。人手不足が深刻な地方では,「外国人材」が地域経済に不可欠となり,自治体レベルでの人材獲得競争も始まっている。しかし,政府は「移民政策はとらない」との立場を堅持している。現場ではなし崩し的に受け入れが拡大し,その負担は支援体制が不十分なまま自治体や企業に委ねられている。国レベルでの統一的政策の不在は,実態との乖離を広げ,場当たり的な対応を生む原因にもなりかねない。アジア諸国の経済発展が進めば,将来日本への人材流入が弱まる可能性もある。目先の労働力確保だけでなく,100 年先の将来を見据え,出入国管理に留まらない移民政策の確立が急務である。労働,教育,医療,社会保障を含めた多文化主義にもとづく共生社会の実現に向け,国が主導して統合政策を含む本格的かつ体系的な移民政策を確立すべきだ。政治的構想力が問われる。 |