オサナイ シン   OSANAI Shin
  小山内 伸
   所属   専修大学  文学部
   専修大学大学院  文学研究科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2012/04
形態種別 記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)
標題 「多彩な『徒労』の美学――追悼・北杜夫」
執筆形態 単著
掲載誌名 「三田文学」2012年春季号
掲載区分国内
出版社・発行元 三田文学会
巻・号・頁 109(2012年5月号),288-296頁
概要 一昨年に亡くなった作家・北杜夫の業績を分析・評論。北がトーマス・マンの影響を強く受けたことは広く知られているが、本稿ではまず、作家デビューから芥川賞受賞までの初期にアーネスト・へミングウェイの影響も少しならずあった事実をおさえた。作品の模倣と考えられる具体例を挙げた上で、ストーリーの類似にも言及し、文芸記者としての取材による貴重な本人の証言を踏まえて、その影響を指摘した。そのモチーフの流れで、かねがね「マンボウシリーズ」やユーモア小説などの「エンターテインメント文学」と、「楡家の人びと」に代表される純文学との業績について別個に論じられることが多かった北の業績について、北の作品を貫くテーマが「徒労の物語」であったことを分析・考察した。