コマザキ ミチ
KOMAZAKI Michi
駒崎 道 所属 専修大学 人間科学部 専修大学大学院 文学研究科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2018/05 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
標題 | 児童福祉政策における「健全育成」問題の一考察―児童福祉法制定過程の「健康及び文化」をめぐる経過に着目して― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 東京社会福祉史研究会『東京社会福祉史研究』 |
巻・号・頁 | (12),21-46頁 |
概要 | 児童福祉政策の重要課題である「児童の健全育成」に関して、児童福祉法の総則に明記されながらも実施が伴わないという指摘が多くの先行研究から指摘されている。この指摘から、戦後の日本における「児童の健全育成」構想・方針はどのようなものでがあったのかという疑問が生じる。この「児童の健全育成」構想を明らかにする手掛かりとして、児童福祉法研究において課題とされている児童福祉法案過程で注目を集めつつも削除された「健康及び文化」に着目した。本論文では、戦後の児童福祉政策の中心となる児童福祉法が制定された1947年当時、児童の「健全育成」に関する政策構想はどのようなものであったのかを明らかにするために、戦前戦中の「母子一体の健全養育」方針を研究視角として用い、その構想の中心となった児童福祉法案の「健康及び文化」項目の変容を検討した。その結果、「母子一体の健全養育」方針が、戦後も児童の「健全育成」構想に継承され児童福祉法案の「健康及び文化」の中心となっていたこが明らかとなった。しかし、この「健康及び文化」は国会には提出されなかった。その理由を明らかにすることが今後の課題である。 |