マツザキ トシユキ   Toshiyuki Matsuzaki
  松﨑 俊之
   所属   石巻専修大学  人間学部
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2020/03
形態種別 研究論文(大学,研究機関等紀要)
査読 査読あり
標題 知覚的クオリアと美的クオリアに関する意識の高階表象理論にもとづく考察
執筆形態 単著
掲載誌名 『東北芸術工科大学 紀要』
掲載区分国内
出版社・発行元 東北芸術工科大学
巻・号・頁 (27),1-35頁
総ページ数 36
著者・共著者 松崎俊之
概要 本論文の目的は、そのタイトルが示すように、意識の高階表象理論に依拠して知覚的クオリアと美的クオリアについて考察することにあるが、ここではとりわけ両クオリアの成立機序を解明するとともに、それをとおして両クオリアの関係を解明することに焦点が置かれる。意識の高階表象理論一般は、大きく高階知覚理論と高階思考理論とに二分されるが、前者にあっては、ある心的状態を意識的なものとする高階表象を知覚に類した状態と解するのに対し、後者にあっては、それを概念的な思考、すなわちある種の概念的成分を含んだ認知的状態であると考える。本論文ではまず、これらの理論についてその基本的理論構制を批判的に再構成するとともに、高階表象理論一般との関係において、内観の論理構造を明らかとし「自己意識の問題」について論ずる。ついでそこで得られた知見をもとに、知覚的クオリアと美的クオリアの成立機序の解明にあたるとともに、知覚的クオリアと美的クオリアとの関係について考察をおこなう。そして最後に、美的クオリアの成立条件と非成立条件を呈示することにする。