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ショウジ マキ
Maki Shoji (Miura)
庄子 真岐 所属 石巻専修大学 経営学部 職種 教授 |
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| 言語種別 | 日本語 |
| 発行・発表の年月 | 2025/10/01 |
| 形態種別 | 学術書 |
| 査読 | 査読あり |
| 標題 | 震災伝承施設の保存と活用に関する市民評価の分析 ―震災遺構仙台市立荒浜小学校を事例として― |
| 執筆形態 | 単著 |
| 掲載誌名 | 東北大学経済学会 研究年報経済学 |
| 掲載区分 | 国内 |
| 出版社・発行元 | 東北大学経済学会 |
| 巻・号・頁 | 82(1),1-13頁 |
| 総ページ数 | 13 |
| 概要 | 本研究は,東日本大震災の「震災遺構仙台市立荒浜小学校」を事例に,市民の利用実態,評価を通じて
震災伝承施設の価値と活用の方向性を探るものである。調査結果では,仙台市民の認知率は 87.4%,訪問 率は 31.7% と高く,特に家族単位での訪問が多いことが明らかになった。一方,訪問しない理由として「訪 問のきっかけがない」が最多であり,市民の理解を得るには訪問機会を継続的に創出する必要がある。寄 付意志は 52.2% であり,訪問歴や震災教育,市民活動拠点としての期待が寄付行動に影響を与えているこ とが確認された。寄付意志額の平均は 3,833 円,中央値は 1,000 円で,仙台市全体で推定される年間寄付 額は施設維持費を上回るとされた。市民による震災遺構への価値評価は,教育的役割や歴史的価値,遺贈 価値に基づいており,これらの役割を維持するために市民参加や教育プログラムの拡充が求められる。 一方で,調査には限界も存在する。地域や時間の経過による住民意識の変化,他地域への適用可能性に 関する検証が不足しているため,複数施設間の比較や長期的視点での分析が必要である。また,支払意志 額に関する設問では一定数が「回答しない」としており,金銭に関する質問設計の改善も課題である。 本研究は震災遺構の市民価値を明確にするものであり,震災伝承施設の教育的役割と市民活動拠点とし ての活用の重要性を示した。今後は調査手法の改善や,他地域における事例研究の積み重ねが求められる。 |